どうも、MtG訳記た。をいつも読んでくださり、ありがとうございます。へやきたです。

 今回は自分の今使ってるデッキについて、後で見返すためのメモとして簡単に書き記したいと思っています。

トリコキキジキ
メインデッキ
13 クリーチャー
4 修復の天使
4 瞬唱の魔道士
2 前兆の壁
2 鏡割りのキキジキ
1 ヴェンディリオン三人衆
23 呪文
4 稲妻
3 流刑への道
3 血清の幻視
2 呪文嵌め
2 マナ漏出
2 稲妻のらせん
2 謎めいた命令
1 復讐のアジャニ
1 至高の評決
1 先駆ける者、ナヒリ
1 スフィンクスの啓示
1 電解
24 土地
3 溢れかえる岸辺
3 天界の列柱
2 沸騰する小湖
2 島
2 硫黄の滝
2 乾燥台地
2 神聖なる泉
2 蒸気孔
1 断崖の避難所
1 幽霊街
1 滝の断崖
1 平地
1 山
1 聖なる鋳造所

サイドボード(調整中)
2 台所の嫌がらせ屋
2 神々の憤怒
2 外科的摘出
2 摩耗//損耗
1 ザルファーの魔道士、テフェリー
1 否認
1 払拭
1 至高の評決
1 思考を築くもの、ジェイス
1 イゼットの静電術師
1 天界の粛清


 わりとオーソドックスな形だとは思います。
 さて、このデッキについて考えるにあたり、以下のブログ記事の評価を参考にしてみたいと思います。

モダンで勝てるデッキの5要素
http://hedronarchive.diarynote.jp/201605091044101032/


 このデッキをその5つの要素を用いて評価する、とするならば
1.ブン回りがある→○
2.勝ち筋が複数ある→◎
3.コンボ対策がある→◎
4.メインで圧倒的に強いorサイド後に強い→△
5.トップデッキで勝てるカードがある→○
といったところになると思います。思ったより高いな。

では、なぜこのデッキを選択したのかなどについて、簡単に述べていきます。
デッキ選択の理由
1.アグロデッキの隆盛
 先日翻訳した記事にもありますが、現在Zoo、アブザンカンパニーを中心としたアグロデッキがひどく隆盛しています。
 それに対する一番の解答は除去、壁の連打ではないか、と僕は考えています。
 その点において、稲妻・流刑への道というモダン二大除去、そしてそれを使い回すことのできる瞬唱が存在するトリコロールカラーのデッキを使いたい、と考えておりました。

 また、その中でもトリコトラフトやヘビーコントロールといった対高速アグロへの弱さが目立つデッキにはあまり食指が動かない、という思いがありました。

2.無限コンボによる勝利方法の存在
 僕はもともと、モダン参入以来双子をずっと使ってきていました。
 双子自体は禁止され半年近くが経とうとする今なお様々なサイトにおいて「丸い上に様々な勝ち手段を持つ」デッキと評価され、様々なデッキの評価指標としても用いられています。
 確かにその要素は対策のしにくさ、という点で強い利点とはなっていると思います。

 しかしながら、僕はそれ以上に、「ライフ1点からでも無限コンボによって勝てる」点がこのデッキが強いデッキたる所以だと考えています。
マジックは(基本的には)相手のライフを0にしたほうが勝ちのゲームです。そう、逆を言うならば相手のライフを0にできないかぎり、絶対に勝つことが出来ないゲームとなるのです。
 その点において、無限コンボによる無限ダメージは相手のライフがどのような値であったとしても、それを0に叩きこむことができる、という強力なメリットを持ちます。
たとえこちらのライフが1点しかなかったとしても、場に総督だけしかおらず、手札が空であったとしても、次のトップデッキが双子でさえあれば勝利することができる、その土壇場の逆転力はこの環境を戦う上で強い武器となります。

 実際、ソプターコンボ解禁以来、しばらくの間僕は「トリコロールソプター」を組んでいました。対アグロ系という意味では除去の量、ソプターコンボによるライフ回復によってとても強く立ち回れることを期待していたためです。
 しかしながら、実際にはFNMに出ても連敗し続け、フリーでも全くと言っていいほどゲームをとることができませんでした。
UW THOPTERの調整におけるこれまでの考え
http://moderncrypt.mods.jp/?p=4455

の中で触れられてもいたのですが、赤を足すメリットは対アグロ系への強さを求めたものでした。
 しかしながら、対ミッドレンジ、対土地コンボとなった瞬間にその優位性は崩れ、寧ろ圧倒的に不利となってしまったように感じました。
どうしてもトリコロールというデッキは構造的に中盤以降の除去の弱さが黒いデッキに比べ顕著となるために中盤以降のトップデッキ弱さがどうしても出てきてしまうにも関わらず、それに加えて剣などの弱い札が増えてしまうという点は構造的な弱さを作ってしまうだけだったように感じます。
(しかしリーグとかでジェスカイソプターが5-0していたこともあると思うとその点の調整力が足りてなかったのかなという思いもひしひしと感じてはおります。)

 また、現状流行しつつあるナヒリエムラシュートに関しても、実質勝ちとはいえ、エムラがそのターンだけのものであり、ライフが15以上、パーマネントが7つ以上存在する場合には返しで負ける可能性が十分にありえます。その点を僕は嫌いました。
その点において、双子の系譜を次ぐ修復キキジキはその無限コンボによるイージーウィン性から使うメリットが有ると判断しました。

3.非コンボ依存の勝利可能性の存在
 これは2.とも関連するものではありますが、双子の持っていたクロックパーミッション性はソプター、シュートでは絶対に得ることが出来ないものでした。
 過去の双子でやっかい児/詐欺師の総督/瞬唱の魔道士という形で作ることが出来たクロックは、コンボを警戒させながら相手のライフを削り切る、という点でとても有用なものです。現在のアブザンカンパニーがそうであるように、実質的に相手のマナを使わせない、という戦法はテンポという点で相当のアドバンテージを稼ぐことが出来ました。
修復の天使はトラフトやデルバーにこそ劣るものの、3/4飛行という恵まれたクロックとなることができ、他のアーキタイプにも流用可能な稲妻/瞬唱による突然の8点クロックの生成も考えると、単なるミッドレンジ型のデッキとして振る舞う事ができるように思います。


 以上の理由より、トリコロールカラーでデッキを作るのならばトリコロールキキジキが一番適しているように感じました。
 (5/14-15開催のSCGOpenでナヒリシュートがトリコロールカラー唯一のbest32かつ優勝デッキである、という点には眼をつぶることにします。実際強いのは確かだと思います。キキジキパーツに比べて必要カード枚数が少なく、スロットを圧迫せずに実質即死コンボを導入できるのは大きなメリットです。ただ今後の意識のされやすさや非ナヒリプランを取りづらい点についてだけ、懸念があるというのが僕の思いです。)

採用カードに関して
コンボパーツ
修復4+キキジキ2(+ナヒリ1)

 欠片の双子にくらべ、アドバンテージロスこそ起こりにくいものの、どうしても速度的に遅いデッキとなってしまうのがこのデッキの特徴となります。逆に言えば、投入枚数が少なくとも、ターン数が実質的に増加することで手札にその両方を揃えるのはそこまで難しくない、というふうに考えました。逆に、序盤でキキジキが手札にだぶつく事によるテンポロスによる死を避けたい、という思いより、キキジキ2枚、そして補助としてのナヒリ採用となりました。この時コンボを決めるとなるだろう、6T目のキキジキ(+ナヒリ)のドロー確率は占術やフェッチランドの影響をすべて無視したとしてもおよそ50%と、十分な確率でコンボを始動させることができるように思います。もちろん、修復の天使を引いていないと話にならない、という点もありますが十分にコンボによる死を狙うことはできる、といっていいでしょう。

ヴェンディリオン三人衆1
 これのカードは修復、そしてキキジキコンボの成立という点でかなりの強さを持ってくれるカードとなります。このデッキの最強パターンとして、3T目ヴェンディ、4T目修復ヴェンディブリンク、5T目キキジキコンボ、というものがあります。ヴェンディによるハンド検閲を2度行うことにより、5T目のキキジキは十分に除去からその身を守ることができます。
 また、ヴェンディリオン自体が3/1飛行とタフネスにこそ若干の不安はあれ、クロックとしては修復の天使と同じだけの圧力をかけられる、という点からも採用を決めました。
 ただ、キキジキとの相性の若干の悪さや、過剰ドローを避けるために、1枚のみの採用としています。

その他クリーチャーの採用枚数について
瞬唱の魔道士4
 瞬唱の魔道士はモダンにおける最強クリーチャーの一つだと考えています。2マナ2/1瞬速というそのクロックの良質性、さらに後述する打ち消しや除去の実質的な水増し、キキジキや修復との相性の良さを考えるとどれだけ引いても問題がない、と感じました。ゆえの4枚採用です。

前兆の壁2
 対アグロのライフ保護役、また中盤以降の修復の天使との組み合わせによるドローソースとして採用しています。
 稲妻によって定義されているこの環境において、タフネス4は非常に超えにくい壁として機能します。たとえその排除に火力をつかったとしても、今度はその分こちらのライフが守られたということになります。ネックなのは最序盤における、壁をだすか、除去や打ち消しを構えるか、という2択で悩まされるということくらいでしょうか。その対策も含めて、枚数としては2枚という少々少なめな枚数になっています。
 また、中盤以降には修復の天使やキキジキと組み合わせることによって莫大なアドバンテージを稼いでくれるカードとしての活躍を見込んでおり、ミッドレンジ相手の手数増やしに貢献してくれています。

イゼットの静電術師1(サイド)
 対親和、アブザンカンパニー、トークン系デッキを考えた時、このカードの右にでるカードはない、と考えており、実際このカードがトリコロールカラーを選択する理由の一つになるとは考えております。
 瞬速、速攻という形で奇襲性も高く、実質的にタフネス1の生存権を完全にうばうことができ、修復の天使や稲妻と組み合わせることによって更なる除去も期待できます。

ザルファーの魔道士、テフェリー1(サイド)
 対コントロール向けの必殺カードです。
 このカードが出た瞬間キキジキコンボの実質的な成立が確定することとなります。仮にこのカードが打ち消されたとしても実質的に相手はタップアウトとなり、その隙にコンボを決めることも十分可能です。 生物への瞬速付与はあまりこのデッキにおいてはメリットとはなりませんが、それでも3/4というステータスはモダンにおいて除去のされにくさ、またクロックの早さとして十分評価に値するものといえるでしょう。

台所の嫌がらせ屋2(サイド)
 対アグロ、バーンカードかつ対コントロール、BG系カードとなります。壁、ライフゲインとして運用できるだけでなく、相手の単体除去を実質的に無効化することができるのが評価点となります。また修復の天使と組み合わせることにより更に強いカードとして振る舞うことができるようになります。

採用しなかったクリーチャーについて
ピア・ナラーとキラン・ナラー
 対アグロ系最強兵器としても名高いナラー夫妻ですが、本デッキでは採用を見送ることにしました。というのも、デッキが重厚になりすぎるのではないか、という思いがあったためです。
 たしかに欠片の双子のサイドデッキにはこのカードはよく採用されていました。しかしそれはアブザンなどのミッドレンジ型への対策と、欠片の双子とのコンボによるトークン生成が主な仕事ではないか、と僕は考えています。その点において、そもそもこのデッキがミッドレンジ型のデッキであり、修復の天使や前兆の壁によって対ミッドレンジの対策はある程度出来ているように感じました。そして、キキジキではナラー夫妻を増殖させることができないという点も評価を下げる原因となりました。
 また、飛行機械によるブロッカー生成能力により、対アグロ耐性を上げることができないか、という思いもありましたが、現実に相対するアグロはブリッツ、親和などと4T目にはほぼ勝負が決まっていると言っても良いものが大半であり、このカードだと間に合わないように感じました。
 実際壁として、また空中戦力としての採用を検討するのならば、今ならば空中生成エルドラージの方に軍配があがる可能性すらあるのではないか、という思いがあります。このデッキ、3T目の動きが瞬唱がない場合わりとマナが余ってしまう事が多く、その点で3マナ実質3/2飛行を置くことができるのはメリットになるのではないか、と書きながらにして少し考えてしまった面もあります。(飛行機械技師はちょっと噛み合ってないかなーと思います。)それですら、現状スロット的に配置することができないため、それよりも重いとなるとメインからの採用は難しいように思いました。サイドからいれる、というのはありだとは思っています。

ヴリンの神童、ジェイス
 瞬唱と比べて評価されることも多いこのカードですが、モダン環境において、青白系コントロールという観点において、このカードは青白、もしくはエスパーでの採用はされてもトリコロールでは採用されないのでは、と考えております。
 というのもこのカード自体がハンデス、マスデスとの相性の良さを全面に押し出したカードとなっているからです。第一面のルーティング効果は必要のないハンデス、除去を捨てることとなり、第二面の実質的なFB付与も実質的にソーサリーへの付与を前提としたものとなります。この時、トリコロールカラーはその両方に対して、対戦相手への火力の投げつけ、インスタント多量採用という形でアンチの形のデッキ構造をとっております。また前兆の壁によって実質的にアドバンテージの確保も可能となっているため、このデッキでは必要ないと判断いたしました。

呪文滑り
 欠片の双子に比べ、除去のされやすさがあがったとするならばこのカードの採用をするべきでは、という声も聞こえますが、このデッキは採用する必要がない、と考えています。というのもこのデッキ自体がコンボデッキではないからです。例えば新たな造形のような確殺コンボを意図したデッキメイクをする場合、そのコンボに対する妨害は懸念すべきものとなります。それに対する解答として、呪文滑りは確かに強力なカードとなります。
 しかしながら、このデッキにおいてはコンボによる勝利はあくまで最悪の場合のケア、簡単に勝てる方法としてのものであり、メインに添えたものではありません。それがゆえに、わざわざコンボを決めるためだけのカードを採用する必要は少ないように感じております。

渋面の溶岩使い
 このカードは実際まだ使用感を確かめていないカードであり、アグロ対策という意味では相当に強いカードではないか、という期待はしております。しかしながら、親和の数が実質的に減少し、Zoo型のアグロが増加している現状においては2点火力に対する信頼性はそこまで高くなく、そのスロットに稲妻のらせんなどの除去札を準備しておいたほうが強いのではないか、という思いがあります。
 とはいえ、サイドデッキ含め今後検討する価値は充分あるのではないかと考えております。比較的墓地もたまりやすいデッキであるため、その有用性は大いにあるでしょう。

嵐の神、ケラノス
 対ミッドレンジ、コントロール最終兵器……でした。
 このカードはもともと対処されないエンチャントとしてサイドインするものであったものの、昨今のアグロ偏重、土地コンボ偏重、コントロールデッキの採用カードの変化を受け、正直今は相対的にかなり弱くなってしまったと認識しています。トリコロールカラーのデッキで主流であるナヒリ、白黒系ミッドレンジの大半が採用することになった苦渋の破棄、そのいずれもこのカードを対処する札として運用されてしまいます。今優先的にデッキに入れるべきではない、と推測しています。

聖トラフトの霊
 アグレッシブサイドボーディングとしてよく搭載されるこのカードですが、現在のアグロ偏重環境においてこのカードに対してわざわざ多数のスロットを割く理由はないように思います。確かに着地さえしてしまえば対コントロールでは相手を圧倒することができますがそもそもそのようなデッキ自体が相対的に少々数を少なくし、どちらかというとジャンドのようなリリアナを中心としたデッキが増えていることを思うとあまり意欲的には採用したくはないカードとなります。
 しかしながら、対土地コンボなどの対抗策としては最良と言ってもいいレベルのカードであるため、今後検討する価値は十分にあるとは思っております。

ゴブリンの闇住まい
 グリクシスコントロールやジャンドなどでよく見かけるようになったカードではありますが、このデッキの採用しているインスタント・ソーサリーカード自体がおおよそ1~2マナであるがために、相対的なアドバンテージのとりにくさが浮上します。例えば祖先の幻視やコラガンの命令、アブザンの魔除け、はじける破滅などを唱えることができれば大きなアドバンテージを作ることができますがカウンター主体のこのデッキにおいては相対的にその弱さが露見することとなります。

(上に加え)雷口のヘルカイト・悪斬の天使・大天使アヴァシンなど
 5マナ域はキキジキ入れるので精一杯です。これ以上は列柱ビートで十分。単体のパワー自体は評価できますが、正直シナジーとしては噛み合いにくいので没。

非クリーチャー呪文について
除去
稲妻4 流刑3 らせん2 電解1 評決1 復讐アジャニ1 ナヒリ1 (評決1 憤怒2)
 単体除去が9枚デッキに入っているとき、それを1枚でも初手で引き入れる確率は70%、ワンマリガンでは90%と非常に高い確率といえます。前述の前兆の壁を実質的な除去とカウントするならばその確率はさらに高まることになります。環境に存在するトロンなどの土地コンボ、非クリーチャー型デッキの数を考慮するならばこの程度の数が適切だと判断しています。今後更にタフ1クリーチャーが増えたりする場合は両手撃ちや二股の稲妻なども検討の範囲に入るとは思います。

 そして、流刑への道3の理由ですが、正直このカード自体が相手にアドバンテージを与えるカードになってしまっており、仮想的としているアグロ系デッキの手数増加につながってしまうことを懸念した結果となっています。青白のような他に除去札がないようなデッキならば4枚積むべきだとは思いますが、稲妻、らせんがある都合そこまで枚数を重ねる必要はないように思いました。

 また、電解は序盤から相手の戦線を一気に崩壊させるカードとして使えます。対カンパニーだけでなく、対アブザンなどにも1点火力のばらまきは有効であり、瞬唱によるFBによってアドバンテージを大いに稼ぐこともできます。

 メインの評決1枚は対アグロ・ミッドレンジを睨んだ採用となっています。正直2枚目を採用してもいいとは思うのですが、修復の天使や前兆の壁がすでに場に残っている場が多いことも考慮すると、1枚で十分なのかな、という思いもあります。1枚だけで足りないデッキを想定し、サイドからの増量も行っています。とは言え4T目の全除去は間に合っているのか?という思いも現在の高速アグロの量を思うと不安になってしまうところがあります。

 次に、アジャニについてはどのようなデッキに対しても素晴らしい働きをもつカードとしての採用をしています。とはいえ2枚目は同時に引いた時のことを考慮すると敬遠する形となってしまいました。しかしながら対アグロには-2から、ミッドレンジ系統には+1から入ることでコンボまでの時間稼ぎが可能となるだけでなく、奥義による第3の勝ち筋を容易できるのは大きな利点となると考えています。

 また、ナヒリについても同様のことがいえます。着地後即-2から戦線の掌握、+2による手札の質の向上を狙えるだけでなく、奥義によって場に足りていないパーツを呼び出し、コンボによる死を狙うことができます。-2能力ではエンチャント、アーティファクトを対象に取ることができ、メインから自然にその手のローグデッキを対処できる可能性をもてるのは非常に大きなメリットと言えるでしょう。

 サイドデッキの憤怒は親和・カンパニーを睨んだものとなっています。評決と合わせ実質4枚の全体除去を持つことでおおよそ相手のクリーチャー群は殲滅し続けることが可能となると考えています。また、自身のクリーチャーのタフネスがおおよそ1or4と全体火力を耐える、耐えないの差が激しいことや昨今のZooの隆盛や台所の嫌がらせ屋の増加を鑑みるに紅蓮地獄、光輝の炎は自身に対するディスアドバンテージが大きくなるだろう、という判断のもと全体3点火力を優先しました。

打ち消し
マナ漏出2 謎めいた命令2 呪文嵌め2 (払拭1 否認1)
 おおよそ一般的な青の打ち消し枚数といえるのではないでしょうか。今回は時間稼ぎの能力を評価し、謎めいた命令を少々多めに採用しております。また、先述の通りこのデッキはコンボオール・イン型ではないために、それまでを耐えればいいという動きを取りにくいという理由より、差し戻しよりマナ漏出を採用しています。青いコントロール対決においては差し戻しのほうがアドバンテージのとりやすさから評価は上がるとおもうのですが、対ミッドレンジ系の弱さがやはり心配となりました。
 また、サイド後の中・低速系対策、また対カンパニーを意識する形で払拭、否認を採用しています。特に青いデッキ相手の謎めいた命令の不安感はひどいものであり、軽量であるメリットは大きいといえるでしょう。

ドローソース
血清の幻視3スフィンクスの啓示1
 スフィンクスの啓示についてはスタンの頃から愛用しており、ここぞという場面で手札に来てくれることも多く、戦況を一変させてくれる、という理由より1枚だけ採用しています。実際このカードによって逆転できたゲームも幾つか有りました。
 血清の幻視については、コントロール、クロックパーミッション、コンボのいずれのプランを目指す場合においても必要な札を探すという点においてひどく有用なカードとなります。正直無茶苦茶に強いカードである、と認識しています。ただ、所詮はトップ3枚を見ることができるキャントリップカードでしかなく、他の除去カードなどが優先されることとなりました。また、以前こそ4枚つみだったもののナヒリを採用するために1枚削ったという経緯についても触れておきましょう。

 さて、ここで気になるのが解禁されたカード、祖先の幻視を何故採用していないのか、というものでしょう。正直、このデッキにおいて祖先の幻視は採用優先度が大きく下がるカードとなっている、と認識しています。

祖先の幻視不採用について
 僕は4つの理由より、このデッキに祖先の幻視は不要である、と結論づけました。お金がないというのも理由の一つですがここでは触れないものとします。

1.祖先の幻視の求めるデッキ構造との不一致
 祖先の幻視はコントロールデッキが手数を作るために使用するカードとなっています。青白やエスパー、トリコロールといった様々なデッキに採用されているカードですがそのいずれもコンボはほぼ搭載しておらず、どちらかというとグッドスタッフとしての量を重視した採用となっています。一方、このデッキも手札が多いことに越したことはないデッキではありますが、最悪コンボによる圧殺をねらうこともできます。どちらかというとその殺す手段探しのために血清の幻視、もしくは手練などを使うほうが勝手が良いのではないか、という判断をしました。

2.ゲーム中盤以降のトップデッキの弱さ
 また、ゲーム後半に引いたこのカードの処理についても、相対的にこのデッキに不利な動きが生まれます。たとえばナヒリシュートや神童ジェイスを採用したデッキであれば、ゲーム中盤に引き入れたこのカードそのものをルーティングすることでハンドの質を向上したり、時には闇住まいを活用することによって墓地に落とした幻視すらも有効活用することができるでしょう。

3.対アグロ戦におけるドローの遅さ
 待機4、つまり4ターン後にこのカードが効果を示すこととなるのは容易に気づくことができるでしょう。しかし、4T目、その頃に僕のライフはどうなっているでしょうか。前兆の壁などはいますが、序盤に失った1枚のカードアドバンテージはそのままライフに響いてくることになるでしょう。引くまでに死んでしまえば意味が無い、という観点の下、ただでさえキキジキコンボのためにカードを多く割いていることを考慮し、除去が引けない恐れがひどく高まる可能性が示唆されました。

4.そもそも唱えるタイミングがない
 そしてそれ以上に、このデッキにおける1T目の動きはタップイン処理となることが大半です。青白コントロールですら1T目は天界の列柱のタップイン処理に費やすことが多く、少なくとも序盤だけは青白コントロール以上に受動的なトリコロールカラーにおいて、祖先の幻視を唱える暇はない、と判断しました。
 そして2T目も打ち消しや除去、もしくは壁の送り出しにそのマナを使うために、実質的に祖先の幻視を使うタイミングはどんどん後ろに送られてしまうのです。かといって中盤以降となると先の通りその待機の時間のかかり方にヤキモキすることとなります。
 一方血清の幻視であればその即時性が高く、いつ唱えても影響は2T以内にとどまるという性質があるだけでなく、カードの選別もよりたやすくなります。どれだけカードを引いてもそれが無駄牌であれば全くといっていいほど意味が無いといっていいでしょう。

その他サイドカードについて
摩耗//損耗2
 トリコロールカラーを使う理由その2。1:2交換を容易に狙え、単体でも十分な活躍を期待できるという点、対親和の能力も重視し、2枚の採用としています。また、アーティファクト、エンチャントを両方積んでくるようなデッキ相手に雑に積むことができるというのも少々評価のポイントにはなっています。

天界の粛清1
 この頃増えつつあるジャンド、アブザンに対して、ヴェールのリリアナ対策を中心として採用をしています。また、ちゃっかり血染めの月への対応も可能となるという点も評価しております。しかし少々尖りすぎたサイドボードではないかなという思いも少しだけあります。

外科的摘出2
 グリセルシュートやドレッジといったローグ系、墓地利用系を対処するための役割が主なものとなっています。とは言えあまり優先度も高くなく、他のカードに入れ替える候補にもなる、と考えています。

思考を築くもの、ジェイス1
 対コントロール、ウィニーに対してサイドインするカードです。ソプターコンボも実質的に止めることができ、無限コンボまでの時間稼ぎとなってくれるほか、ナヒリと同時に奥義を宣言することで無限コンボも確定します。

土地について
 これに関しても比較的一般的なものだと考えています。色マナカウントもフェッチを抜きにしておよそ青12白8赤8であり、フェッチランドで持ってこれる土地の枚数も考慮するならば安定して評決クリコマキキジキまでたどり着くことはできます。そして土地5枚まではたどり着いておきたい、という思いからフェッチの枚数を7枚に落としてあります。ホントは青赤3青白赤白2にしたい。
 また、天界の列柱3枚については、序盤のマナ域安定を意図したものが有ります。フェッチショックによる多色化が可能となっているものの、対アグロデッキの相対数増加を考慮するならば序盤のタップインを出来る限り抑えた構築が求められます。その中で1T目フェッチ蒸気孔タップインはかなり行っておきたい動きであり、青白土地の必要枚数もそれほど多くないために起動量も少ない、という観点の下採用枚数を減少させています。

勝率に関して
 まだ試行回数こそ少ないですが、おおよそ5割強勝つことができており、自身のマジックの地力の低さを考慮するならばかなり高い値を出しているように思います。ただ、やはり土地コンボに対する弱さが未だ拭い切ることができないという点において、今後の赤緑トロンの増加などが恐ろしく見えてしまう点はあります。

-ここから相談-
サイドボード候補に関して
 現在、これらのカードについてサイドボードへの投入を考えてはいますが、その代わりに何を抜くべきか、などで少々悩んでいるところです。
神聖なる月光
 一時期はカンパニー対策としても入れていましたが打ち消し・外科的のほうが強いのでは?という観点より一旦解雇。とは言え大抵の非アグロクリーチャーデッキに対して有用な札になるのは確かだと思っています。

仕組まれた爆薬
 エンチャント・アーティファクトに対して他のパーマネントを含め一気に除去できるのはやはり評価したいところではある。が自軍のクリーチャー巻き込みが起こりやすくなってしまった点については評価下。

機を見た援軍
 アグロ対策という意味では右に出るものはほぼいない。とは言え台所の嫌がらせ屋のほうが修復の天使などとのシナジーの高さがあり、分割した回復が可能という点でも評価が高くなっているという点があります。

塵への崩壊
 土地コンボ 殺す 慈悲 ない。 という思いはあるが、正直4T目にこのカードを打てたとしてそれで相手を倒せるのか、という不安が拭えない。

渋面の溶岩使い
 詳細については上記の通り。

ナラー夫妻
 同じく。サイドボードからミッドレンジ対策としていれる分には価値あり?


 正直なところ、メインデッキに関しては満足行く出来とはなっているものの、サイドデッキに関しては練り上げがひどく甘いという認識が有ります。どなたか意見をいただければ幸いです。

コメント

van.
2016年5月16日17:21

クリコマやアジャニ、ナヒリ、ラスはマナコスト帯的に減らした方が良さそうだと感じました。
直接勝ちに直結しずらい4マナフルタップのアクションはズーや親和、カンパニーなどに出しづらそうです。
軽めのアクションを増やして2アクションとりに行くターンを早めた方がコンボ以外で勝つことを多くしやすくしてくれると思います。
またクリコマは重すぎて今の環境にあっていません。アグロ系には延命にしかならず、ミッドレンジに対しては相手の方がコラコマなどで軽くアドバンテージを取ってくるためです。祖先の幻視が入っている方が戦いやすいとは思われます。
個人的には祖先の幻視を入れて、重いところを減らし、払拭やマナ漏出を増やしたいです。
長々と失礼しました

へやきた
2016年5月19日3:09

>van.さん
コメントありがとうございます。
実際クリコマに関しては若干信頼度が落ちているのは確かだと思います。
他のカードに変えることも検討はしているのですが、まだピンと来ているものがないのが現状です。
払拭やリーク、また石の宣告あたりが一旦の候補にはなるのかな、とは思っております。

一方、PW、評決に関しては少なくとも盤面掃除能力があり、実質的な時間稼ぎをしてくれる点、そしてナヒリについては奥義による実質的なコンボパーツの増量を狙ったものなのであまり減らしたくはない、というのが正直な思いです。

祖先の幻視に関しては本文中でも触れたのですが、序盤以外で手札にきた場合の裏目力が高すぎる、という思いがあります。

(モダン)セス・マンフィールドのジェスカイナヒリ解説を翻訳
gathered.tokyo/archives/158

でも触れられているのですが、ジェスカイカラーでの祖先の幻視は現状相対的に弱いカードとなっているようには思います。
デッキ構造を大幅に変更すれば採用することもできるとは思いますが、そもそもそうなるとキキジキを使う理由がなくなるのでは、という思いもあり、このようにしております。

ご意見ありがとうございます。

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